羊文学
カラスが鳴いて 夕焼け空だよ、帰るよ 子供の頃見た懐かしい景色があってさ 麦わら帽子 空色リボンと束ねた髪 夢の香りと入道雲をうつす窓 ここはあの日と変わらない あの人のいた街だよ 君はあの日よりずっと 綺麗になったね 夏のよう、僕らいま 夏のよう、魔物たちの歩く ぐらぐらの夏のようだね 庭の隅に小さな朝顔 揺れるよ 届かないままの虹色 幻はどこへ 僕はあの日を辿って 泣いてばかりでごめんね いつか今日見た景色も 愛してしまうだろう 夏のよう、僕らいま 夏のよう、魔物たちの歩く ぐらぐらの夏のようだね