神はサイコロを振らない
手を伸ばせば 届くはずの未来 沈む夕陽を背に 漠然とした願いを乞う 旅立つ日の夜 風向きは東 頬を撫でる潮風に 感傷的になる この街には 希望も絶望も光も影も 全てを魅せられた 漂う人混みにさえ 「さようなら」と 囁くように告げた 夜空に描く未来図は 朧気に照らされた 柔らかな陽だまりを そっと胸に抱いていた 空に手を伸ばしていた 追い上げたつもりでいたのに また彼は遠い場所で 希望を歌ってる 高遠な理想を抱いて 偽りを歌う日々が続いて 形成された虚像を剥ぎ取るよう 灯台が照らすあの方へ 水面に浮かべた未来図さえ 耐え切れずに 沈んでいく 彗星をなぞる 冷えた手のひら 触れて溶ける 泡雪のような夢を見た 夜空に描く未来図は 朧げに照らされた 柔らかな陽だまりを そっと胸に抱いていた 空に未来を描いて 希望を唄えば 降り注ぐだろう あの光る街へ
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