ハンブレッダーズ
幾千回 脳内でリピート再生 余すところなく丸暗記したミュージック 友情も努力も勝利も似合わない青春に 仕方がないから鳴らされた革命歌 人目につかない程度のヘッドバンギング ドラムも叩けないくせに刻むビート 音漏れするかしないかの瀬戸際の音量で 心の中は暁色に染まった モラルがひどく欠如した電車を飛び降りて 生活指導の奴らの包囲網を抜けて ひとり 登下校中 ヘッドフォンの中は宇宙 唇だけで歌う 自分の歌だとハッキリわかったんだ 億千回 脳内でリピート再生 好き嫌いの次元じゃなくなったミュージック 国語の試験で書いたら零点の日本語で 心の中は山吹色に染まった 終業のベルで一目散 牢獄を抜け出した 一緒に帰る友達がいなくてよかったな ひとり 登下校中 ヘッドフォンの中に夢中 音も出さずに歌う 君が歌うから世界は輝くんだ たった一秒のあの旋律が たった一行の言葉遊びが 揺蕩う僕の光になったんだ 自己啓発本みたいな歌に騙されんな 大人になればわかるなんて嘘だ ひとり 登下校中 ヘッドフォンの中は宇宙 唇だけで歌う 自分の歌だとハッキリわかったんだ 瞳を強く閉じる 掌に汗が滲む 何故か顔が綻ぶ 孤独な春に閃光が走ったんだ さよならなんて 今すぐ撃ち抜けミュージック
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