竹原ピストル
全てを見尽くしたふりをして、全てを聞き尽くしたふりをして、 走り方を忘れたふりをして、叫び方を忘れたふりをして、 執着もできず、投げやりにも出来ず、文字通り"適当"にうまいことやって、 茶化して無理に微笑んでみたところで、 そこに見えるのはただひたすらに瞼の裏っ側であり、 明日じゃない、そんなのは明日じゃない。 ほんとは覚えているだろ? ド派手に真っ向から立ち向かって、しかし、 ド派手に真っ向からブッ倒されて、歪んで、霞んで、 欠けた視界の先にあるそれこそが、正真正銘、挑み続けるべき明日だってことを。 さあ、もう一度立ち上がろうぜ。そしてまた、どこまでも拳を伸ばそうぜ。 ダウン! から カウント1・2・3・4・5・6・7・8・9までは、哀しいかな、 神様の類に問答無用で数えられてしまうものなのかもしれない。 だけど、カウント10だけは、自分の諦めが数えるものだ。 ぼくはどんなに打ちのめされようとも、絶対にカウント10を数えない。 確かに誰に頼んで鳴らしてもらったゴングじゃない。 例えば季節のように、いつの間にか始まっていた戦いなのかもしれない。 しかも運やら縁やら才能やらといったふわついた、 しかし、絶対的に強大な事柄がどこまでも付き纏う、 ちっともフェアじゃない戦いなのかもしれない。 だからと言って、不貞腐れて、もがきもせず、あがきもせず、 例えば季節のように、いつの間にか終わるのだけはまっぴらごめんなんだ。 誰かが言ってた。人生に勝ち負けなんてないんだと。確かにそうなのかもしれない。 しかし、人生との戦いにおける勝ち負け、二アリーイコール、 自分との戦いにおける勝ち負けはやっぱりあると思う。 ぼくは絶対に負けたくないから、どんなに打ちのめされようとも、 また立ち上がって、またどこまでも拳を伸ばす。 ちなみに話は変わらないようで変わりますが、 ぼくは"人生勝ち負けなんてないんだ"という人の人生に 心を動かされたことは、一度たりとも、無い。 ほんとは覚えているだろ? ド派手に真っ向から立ち向かって、しかし、 ド派手に真っ向からブッ倒されて、歪んで、霞んで、 欠けた視界の先にあるそれこそが、正真正銘、挑み続けるべき明日だってことを。 さあ、もう一度立ち上がろうぜ。そしてまた、どこまでも拳を伸ばそうぜ。 ダウン! から カウント1・2・3・4・5・6・7・8・9までは、哀しいかな、 神様の類に問答無用で数えられてしまうものなのかもしれない。 だけど、カウント10だけは、自分の諦めが数えるものだ。 ぼくはどんなに打ちのめされようとも、絶対にカウント10を数えない。 カウント1・2・3・4・5・6・7・8・9 さあ、もう一度立ち上がろうぜ、もう一度、どこまでも拳を伸ばそうぜ。 カウント1・2・3・4・5・6・7・8・9 どんなに打ちのめされようとも、絶対にカウント10を数えるな。